84日間の治療を完了するか、拡張されたFIP治療の後に患者が治療を終了するかを決定する際には、臨床的な観察と診断情報の両方を考慮することが重要です。個々の異常な数値を過度に強調するのではなく、猫の全体的な健康状態を評価することが重要です。例えば、わずかに高いグロブリン値やわずかに低いA:G比率だけが決定要因であってはなりません。重点は、猫の個々の状態に基づいて治療を行うことであり、血液検査の結果だけに依存するべきではありません。
血液検査(CBCおよび生化学プロファイル) FIPの場合、治療を中止する準備が整ったかどうかを評価するために、完全な血液検査(CBC)と生化学パネルが推奨されます。理想的には、以下のマーカーが正常範囲に戻るべきです:
貧血が解消されること。
ノイスチロフィル(好中球)のレベルが正常に戻ること。
リンパ球の割合が20%以上になること。
リンパ球増加(リンパ球数の増加)は、免疫活性化の結果として治療中および治療後によく見られます。リンパ球数は治療終了後も正常に戻るまでに数ヶ月かかる場合があります。リンパ球増加は一般的にFIPの文脈では省略できます。
肝機能の正常化。
グロブリンのレベルが正常範囲内にあること。
アルブミン/グロブリン比率(A/G)が0.7以上であることが望ましいです。ただし、一部の猫はこのレベルに達しないかもしれませんが、それでも治癒と考えられることがあります。A/G比率が0.7未満の場合、それが正常なグロブリンレベルと低(または低正常)なアルブミンレベルに起因するかどうかの方が問題とされることは少ないです。
臨床評価
FIPの治療を完了する準備が整っているかどうかを判断するために、猫の臨床評価は重要です。次の要因を考慮する必要があります:
神経学的および眼科症状:これらの症状を解消し、神経学的または眼科FIPの場合、一部の残存的な損傷や症状が続く可能性があることを念頭に置いてください。
エネルギーレベル:猫は通常の(またはそれ以上の)エネルギーレベルを示していますか?
食欲:猫は通常の食欲を持っていますか?
体重増加:治療中に猫は体重を増やしましたか?
もし猫が上記の基準を満たしていない場合、少なくとも2〜4週間治療を延長し、投与量を増やすことが推奨されます。治療後、治療の効果を確認するために猫を3ヶ月間観察することをおすすめします。この期間中、定期的な健康診断と血液検査を毎4〜6週間ごとに実施することが重要です。
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